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大戦前後のイランと米国の関係:イランと米国は最大の友好国だった? [時事]




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やっとこさ、ブログの通常運営復帰です・・・。前回の原油、イラン関連からのお話。
 
 
最近までイランと米国は犬猿の仲で、数々の経済制裁をしていました。
 

とうとうイランと米国は仲直りしたワケですが、実は1979年までイランは米国と最も仲がよかった国なのですね。
 
 
これからはイランも原油を輸出する事になり、ガソリンの価格も今以上に下がりそうです。
2008年くらいは1バレル=150ドルほどしたのが、現在は1バレル=30ドル台
 
 
経済学者の中では今後1バレル=20ドル、一桁まで行くんじゃないかと言われています。
2008年から考えると、すでに五分の一まで値下がりしています。
 
 
ただし、円とドルの為替相場によって日本での価格は変わってくるので注意です。
 
しかし日常生活で必須のガソリンが今後も値下がりするのは、私たちには嬉しい限りですよね。


さて、こないだまでイランと米国はなぜ犬猿の仲だったかを考えると…
 
 
 
 



イランとアメリカ [ 高橋和夫 ]



イランとアメリカ [ 高橋和夫 ]



 

第二次世界大戦前のイラン・パーレヴィー政権では近代化が急速に進められます
 
国内の法整備、インフラ整備、教育制度の導入などなど。1935年には国名をペルシアから現在のイランに変更しちゃいます。
 
 
女性の、ベール着用は非合法化(イスラムよりもイラン民族主義を重視)、イギリスと米国の資本を入れて石油をさらに増産。
 
改革、改革。また改革。 


 

しかし、ここで転機が…第二次世界大戦の勃発です。
 
イランはドイツ寄りの立場をとった事で、連合国の怒りを買います。
初代のレザー・パーレヴィーは追いやられ、息子のモハンマド・パーレヴィーへと政権交代されます。日本での報道の、いわゆるパーレヴィー国王が彼です。
 
 
米国の傀儡政権の誕生です。ちなみにこのパーレヴィー国王はスイス留学した先で、後のCIA長官のリチャード・ヘルムスと同級生。なんて良く出来た話…。
 
 
パーレヴィー国王下のイランは、石油は出れどもイギリスと米国に儲けはほとんど持って行かれ、庶民には行き届かない。儲けの約9割は米英、1割がイランになんて笑えない・・・。
 
そこで石油国有化を掲げ、出てきたモサデク首相。
 
しかし、米国CIAとイギリスのSISの工作活動にてモサデク首相は失脚。
 
 
モサデクさんの失脚を機にパーレヴィー国王はさらに権力強化。1950年代に入ると秘密警察SAVAKを創設。
協力したのは、なんと米国CIA、イスラエルの情報機関モサド。
 
さらに白色革命でイラン国内の近代化。とはいえ、文字の読み書きが出来る国民が1割だったのを、5割まで引き上げたのは彼の功績
 
しかし、国内では急速な近代化への不満、イスラム軽視への反発、何より米国の干渉への不満が爆発。
 
 
1979年イラン・イスラム主義革命がおこります。
 
そして、アメリカ大使館人質事件が起こり米国との関係の悪化は決定的に…。
 
 
そして、パーレヴィー朝は崩壊し、ホメイニー最高指導者の手にイランの未来は託されて行ったわけです。
ちなみに最高指導者は「イラン・イスラーム共和国の全般的政策・方針の決定と監督について責任を負う」と憲法に規定されており、三権の上に立ち、さらに軍の最高司令官という権力集中型
知っての通り、その後のイランは宗教色の強い国へと変遷していくのですね。(最高指導者を選ぶ時もイスラム聖職者の専門家会議で決定される)
 
 
と、まぁ対戦前後からのイランのザックリ歴史でした。
 
 
やはり国の在り方は、その国の国民が少しずつ時代に合わせて変えていくべきで、革命的に変わると混乱が多い気がします・・・。
 
 

※参考日記

・米国の外交政策:ガソリン・原油価格の動向は?? 2016年から早くも波乱…(http://forest-jiji-daiary.blog.so-net.ne.jp/2016-01-18

・ガソリン価格の今後は? 2016の動向・・・(http://forest-jiji-daiary.blog.so-net.ne.jp/2015-12-23
 
・経済:米国型、新自由主義の根幹?・・・経済とキリスト教思想(http://forest-jiji-daiary.blog.so-net.ne.jp/2015-10-28

・TPP メリット、デメリット色々噂されますが・・・経済の原則:比較優位の考え方(http://forest-jiji-daiary.blog.so-net.ne.jp/2015-07-16

・プレミアム商品券 大分をはじめ、九州でも盛り上がっております。アベノミクスとの関係は? http://forest-jiji-daiary.blog.so-net.ne.jp/2015-07-12-2

・介護とお金の流れの考え方(http://forest-jiji-daiary.blog.so-net.ne.jp/2015-07-15


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コメント 2

don

こんばんは~
むか~し、ホメイニ氏のニュースは毎日やってました。
あんまりわかってなかったけど、衝撃だったんでしょうね。

>儲けの約9割は米英、1割がイランになんて笑えない・・・。
ひどいですね^^;
by don (2016-02-02 21:16) 

フォレスト

donさん>>

リアル植民地ですよね; また米国大統領選挙の結果次第でどうなる事やらですねぇ…
by フォレスト (2016-02-03 00:12) 

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