アナと雪の女王から見る：映画の３幕構成とは？

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前回との関連で、今週は映画のお話。

　

前回は宮崎駿作品の「もののけ姫」と「風の谷のナウシカ」から宮崎駿作品の特徴を書いてみました。

　

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今回も構成についてですが、映画問わず物語にはいくつかのポイントと段落があるんですね。

基本的に映画の物語は3つの段落に分かれています。具体的には「3幕構成」と呼ばれています。

この構成の組み方で映画に個性があったり、観る側が映画を理解しやすくするテクニックなんですね。

　

なので知っていた方が、分かりやすく映画を観る事が出来るかもしれません。

　

　

　

映画を見ればわかること

　

　

・映画を観る時に最初の１幕は基本的に「設定」と呼ばれる部分です。

設定の部分では、映画の世界観や登場人物の背景や、どういうキャラクターなのかが描かれます。付け加えると、設定と一緒に伏線を盛り込む事も多々。

・2幕では登場人物や登場勢力の対立構造が具体化したり、大きなトラブルに発展する様が描かれます。　

　

・3幕では言わずもがな、解決・クライマックスに向かいエンディングへ…

2幕目か3幕目で伏線も一緒に回収。というのが、基本的な流れです。

　

ただし、各々の3幕は時間的な分かれ目ではありません。

ポイントをどこに置くかで時間も変わるというところが重要です。

　

たまに序盤でダラダラと物語が前に進まないなぁ～と思う作品もあると思いますが、結局それはポイントまでの時間が掛かり過ぎたり、結果的に1幕目が長すぎたりしてるのですね。

　

　

最初に言ったポイントについては、基本的に設定から１幕目の中に最初の展開･ターニングポイントが入ってきます。

2幕目ではミドルポイントで問題がひとまずの治まりが見えてきて、第2のターニングポイントまで。

　

3幕目の中に第2のターニングポイントの解決兼、クライマックスがあり、エンディングへ。

　

というのが基本的な3幕構成の全容です。　

　

これがキッチリしている物語が、映画としてスマートになるわけです。

　

つまりは「設定」→「展開」→「結果(再展開･結果)」という風に3幕で表すのが基本という事です。

　

　

　

「アナと雪の女王」で考えると(※若干ネタバレあるので、見たくない方は作品を観た後でお願いします…)

　

オープニングのアナとエルサの生い立ちから、エルサの精神的な爆発(最初のターニングポイント)までが1幕目。

あの有名な主題歌「レット･イット･ゴー」が流れるところから2幕目の始まり。エルサの氷の城での攻防･葛藤辺りがミッドポイント。

異国の王子様の国の乗っ取りが露見するまでが2幕。

　

3幕目は解決に向けて動き出し、クライマックスの真の愛の場面、そしてエンディングへ…

　

という風にかなりスタンダードな構成になっているのですね。

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（とはいえアナ雪の作品自体の完成度は、個人的にそこまで評価は高くないです・・・）　

もちろん作品の中には、そもそもの構成からトリッキーな映画もあります。

その部分については、また次の機会にでも…。

　

　

　

※参考日記

・宮崎駿作品・もののけ姫から見る：スタジオジブリの構成と設定（http://forest-jiji-daiary.blog.so-net.ne.jp/2015-12-09）

・感動：杉原千畝と第二次世界大戦　杉浦千畝の映画公開…公開日は？（http://forest-jiji-daiary.blog.so-net.ne.jp/2015-11-09）

・史上最高の映画:「市民ケーン」とは？・・・米西戦争へと傾いたアメリカの民意（http://forest-jiji-daiary.blog.so-net.ne.jp/2015-10-23）

・メッセージを持った映画は2倍楽しい（http://forest-jiji-daiary.blog.so-net.ne.jp/2015-09

・ハリウッドでユダヤ系がなぜ大きくなったのか？　米国映画史を考えてみると・・（http://forest-jiji-daiary.blog.so-net.ne.jp/2015-08-22）

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